

2023年5月24日

井戸を解体するには、ただ砂を入れて塞げば終わる訳ではありません。お祓いや掃除、息抜きを経て作業をおこないます。
この記事では、井戸解体の手順から息抜きをする理由まで解説します。井戸の解体を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

井戸を解体する際、行う「息抜き」とは、井戸の底からパイプを通すことを指します。
井戸の息抜きにはさまざまな意味があり、井戸にいる神様が外に出られるようにする信仰的な意味もありますし、井戸から発生するガスを外へ抜くなどの物理的な意味もあります。基本的に、息抜きは解体業者に依頼できるため、任せるようにしましょう。
井戸を埋め戻す際、事前に息抜きと別に「お祓い」を執り行うことが一般的です。お祓いは神道の宗教行為となり、その場所の罪や穢れ、厄災などを取り除くための儀式とされています。
よく執り行われるお祓いには、以下のようなものが挙げられます。
井戸を埋め戻すときには、井戸祓というお祓いをします。

井戸の息抜きから埋め戻しまでの流れには、以下の5つが挙げられます。
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
井戸を埋め戻す前には、お祓いをします。お祓いは、宗教行為となるため、神社の神主さんへ依頼して対象となる井戸がある敷地で行うことが慣例です。
お祓いの形式やお供えについては、神社や地域の風習によって違いがあるため、依頼する神社に確認してください。また、当日参加する際の服装は普段着でも問題ありませんが、ラフな格好は避けるようにしましょう。
お祓いが済んだら、井戸の掃除に取り掛かります。ここからは解体業者が行います。
まず、井戸水が残っていれば、底に溜まっている水を抜きますが、長年使われていないような場合、井戸にはゴミが溜まっていることがほとんどです。そのため、ゴミさらいから内部清掃までお願いします。
深い井戸から水の汲み上げや壁面を丁寧に掃除する必要があるため、細心の注意を払って取りかからなければなりません。
井戸の掃除が済み、きれいな状態になったら息抜きを行います。息抜きには、塩化ビニール製のパイプもしくは竹を井戸の底から地面まで通します。
息抜きをしなければ、地下に溜まったガスをそのままにしてしまうことにつながり、そのまま埋め戻してしまうと、地盤沈下のリスクが高まってしまうようです。また、信仰的な意味として、必ず行わなければならないと考える人も少なくありません。
息抜きが済んだら、再生砕石や再生砂を使って井戸を埋め戻します。注意点としては、良質な砕石や砂を用いなければ、地下水の水質が悪化や地盤の劣化の原因となってしまうおそれがあります。
そのため、自分で井戸を埋め戻すようなことは避けて、解体業者に依頼してください。また、作業に不安がある場合は事前に説明を求めて、納得したうえで工事を進めるようにしましょう。
井戸を砕石や砂で埋め戻し、地面の高さまで到達したら井戸の枠を撤去して、整地を行います。井戸があった場所と周囲の土地を平らにすることで、埋め戻し作業は完了です。
また、井戸を埋め戻して整地したあとは、何もなくなった地面から息抜きに使ったパイプだけが出ている状態になります。もしも、井戸があった場所に建物を立てる場合、パイプを取り除いたうえで工事に取りかかります。

井戸を解体する際、お祓いや息抜きをする理由には、以下の2つが挙げられます。
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
日本では、井戸は信仰の対象とされてきました。水は人間が生きていくうえでかかせないものとなり、地下水脈をくみ上げて生活用水とする場合は、井戸が出口の役目を果たしています。
そのため、井戸には神様や聖なる力が宿っていると考えられてきました。現代では、蛇口をひねれば水を使えます。しかし、水道が整備される前は水を確保するには、大変な労力がかかっていました。
そのため、水を確保できる井戸に対して、神様が宿る場所として考える人が多いことは当然のことだといえるかもしれません。
井戸の息抜きを行う目的がガスによるものであった場合、パイプなどを抜く時期には決まりがありません。もともと土があった場所を掘り、井戸を作っているため埋め戻したところで大きな問題はないはずです。
しかし、一度井戸が作られた場所は地盤沈下が発生しやすく、それを予防する目的として息抜きを行い、地盤改良する目的があったとも考えられます。

井戸の解体には、息抜きを含めて10万円程度の費用がかかります。井戸の深さや大きさ、環境に応じて費用に変動はありますが、10万円をひとつの目安として考えておきましょう。
また、多くの場合において、井戸の解体だけを依頼するようなことは少なく、家屋を解体している最中に井戸が見つかるようなケースもあります。
この場合、追加費用として井戸の解体に関する請求が発生することがほとんどです。後から見つかったときには、追加費用として3〜5万円程度がかかります。

井戸の息抜きに関するよくある質問には、以下の3つが挙げられます。
ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しく見ていきましょう。
井戸の息抜きの方法は、以下の手順を踏みます。
最初に神主や僧侶に「魂抜き」をしてもらい、その後にパイプを通して息抜きを行います。そのうえで、井戸を埋め戻す作業に取りかかることが一般的です。
井戸の息抜きに関する費用の目安は以下の通りです。
多くの場合、息抜きだけを行うことはなく、解体工事やお祓いと併せて依頼します。また、業者ごとに作業の内訳を見られる場合は、見積もりや迷彩を確認することで、具体的な費用を把握できるでしょう。
井戸があった場所は、たとえ解体して埋めたとしても、周囲と比べると地盤が沈みやすくなってしまいます。そのため、井戸があった場所の上に建物を建ててしまうと、基礎が傾いてしまうおそれもあるでしょう。
そのため、井戸を埋めてはいけないとの考えもあるようです。ほかにも、信仰の対象とされていることから井戸を埋めることによいイメージを抱かない人も一定数います。

井戸の解体や息抜きに関することを解説しました。井戸の息抜きは土地の風習や信仰から行う側面と、井戸内に溜まったガスを排出するという2つの目的から行います。
必ず行わなければならない手順ではありませんが、トラブルを避けるために関係者の意見を聞いたうえで、施工業者へ相談しましょう。なお、次のページでは、井戸の埋め戻し費用の相場を紹介しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

